【こち亀全巻全話レビュー】第1巻「早うち両さん!?の巻」【ネタバレ注意】

こち亀1





こちら葛飾区亀有公園前派出所

第1巻★早うち両さん!?の巻


■始末書の両さんの巻
劇画タッチのギャグ漫画。主人公は中年の警察官。少年漫画の概念を覆す歴史的作品の記念すべき第一回。主役の両さんこと両津勘吉はもちろん、主要キャラの一人である中川圭一も初登場。二人揃って発砲、派出所内で飲酒。結果、ノサップ岬派出所へ飛ばされる。初めて東京に来たという地方出身者を嘲るセリフや、ロシアンルーレットで命を落としたかつての同僚を笑うセリフなど修正あり。抜き打ちで調査にきたチョビヒゲの巡査部長は大原部長とは別人。ドンケツシンボリーに特券10まい。


■下町の青年警察官の巻
両さん、何事もなく亀有に帰還。初期の主要キャラである戸塚、寺井(後に強制的に改名)が初登場。パトロールをサボり喫茶店でくつろぐ。新人警官を騙しパトカーで三浦海岸へ向かう途中、警視総監の特別車と衝突事故。罰として坊主頭に。それでいいのか警視庁。最後のコマで登場する上司らしき人物が1話に登場した巡査部長と同キャラかは不明。チョビヒゲ。


■祭りとフータローの巻
競馬の予想中、近所の子供たちのイタズラにより銃を発砲される両さん。「都民に愛される警察なんてあまいこといってるからガキにまでなめられんだ」と現在にも通じるような発言。近くの神社で祭りが行われてると知り寺井とサボろうとするが、無銭飲食で捕まったフータロー(いわゆる路上生活者。浮浪者が語源か)がやってくる。競馬談議に花を咲かし、両さんは金がなく新潟に帰れないというフータローに路銀と駄賃を渡す。人情路線の傾向が見える。結局、仕事をサボり祭りに向かう両さんと寺井。金魚すくいや射的を楽しみ、激高。帰路につく中で先ほどのフータローが仲間たちと酒盛りしているのを発見。大喧嘩に。翌日、派出所に金を返しに来たとフータローが顔を出す。「まんじゅうがさかさでじゅうまん…十万円って大金よ、ヒヒヒヒヒヒ…こりゃおかしいや」「ちょっとそこを動かないでね…」結果、発砲。


■亀有の少年の巻
週刊誌を読みながらソバを食う両さん。夢中で読みふけっていたため、誤ってタバコをパッケージごと食べてしまう。「セブンスターのソバつゆづけなんてくえたもんじゃねえや!」何を言ってるのか。気分が悪くなり派出所に横たわっていると近所の子供が遊びにくる。兄弟らしい。死んだふりをする両さん。いたずらをする兄弟。いたずらはエスカレートしマッチを使い両さんに火を付けようとする。さすがにキレる両さんは兄弟を公演の池にすてるため抱え上げる。何もしてないのに●されると周囲に助けを求める兄弟。空気を読んで兄弟を解放したところいたずらが再開され、自らが池に落とされてしまう。その後、両さんは水に濡れた制服を派出所内に干し、拳銃を分解し、かわかして組み立てる。班長が戻ってくる前にと急ぐ。この班長が両さんの宿敵である大原大二郎部長。別の子供たちのイタズラで書かれた始末書について両さんを叱責する姿は後年も変わらない。また兄弟の母(若くて美人)が両さんに礼を言いに来た際(両さんと遊んでいたため兄弟が乗り過ごしたバスが事故を起こしたとのこと)には態度を軟化させ「きみのような優秀な者がくすぶってるのは警視庁の損失」「末は警視総監も夢じゃない」などと発言する調子の良さも伺える。最終的に派出所内は兄弟がしかけた虫だらけになってしまい、部長ブチ切れ。「きさまは一生ヒラでかい●しだ!よくおぼえとけっ!」「ひでえ やっぱウソか ウソつき」 派出所で両さんがトラブルを起こし部長がキレる、という黄金パターンが確立された記念すべき回。


■気のあうふたり!?の巻
地域住民宅を巡回する両さん。人相が悪いからと押し売りと勘違いされたり、子供を泣かせたり散々。大きなお屋敷に訪問したところ、中には住人を恫喝、拘束し、金目の物を物色する泥棒がいた。泥棒は屋敷の主人に変装し両さんを騙すことに。巡回業務の一環で泥棒に質問する両さん。話の中で、お互いに「春日八郎のファン」であることと「同じ台東区の出身(泥棒:竜泉、両さん:千束)で同じ大正小学校卒」であることが判明し意気投合する。「署も地方出身者がほとんどでね…東京生まれはふるさとがない などとよくいってるが ありゃヒガミだ 江戸っ子にゃ山や川なんてセンチな物はいらねぇ!横丁やドブ川がふるさとよ」という両さんのセリフが良い。その後、2階から物音がするため二人で見に行くと、なんと別の泥棒の姿がそこに。協力しその泥棒を逮捕する両さんだったが、主人に扮していた泥棒は逃げ出す。本物の主人を解放し、事実を教えられショックを受ける両さん。そしてラストのコマ。印象的なので以下に引用。

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報告を受けた部長は波止場にいるようなポーズを土足で決めて(よくわからない人は「波止場 ポーズ」で検索)青ざめながら苦悩のセリフ。汗をかき顔を真っ赤にし黙ってうつむく両さん。後方の鑑識の捜査官や他の警察官から慌ただしさが感じられる。後に定番となる「両津のバカはどこに行った!」とは違う趣のあるオチ。


■派出所でお茶を…の巻
事故の通報を受けて現場へ向かう両さんと戸塚。事情聴取したところ一時停止をおこたった運転手に問題がある様子。その運転手が美人の女子大生だったため戸塚はもう一方の運転手の過失であるとするが、公平無私な警官たる両さんは贔屓せずに女子大生に指摘する。が、「私 顔はいいけど目がわるいの!」と抱き着かれて許してしまう。その後、彼女を派出所に誘い会話をするも噛み合わず。紅茶を出した際にブランディーを入れるとおいしくなると言われ、酔っ払わすために紅茶より多く焼酎を入れてしまう。そこに部長が帰還。「班長の大すきな花の女子大生が酔っ払ってメロメロ」と報告する両さん。涙とよだれを垂らし喜ぶ部長。そして女子大生からは「あらあ パパァ~ ヒック」のセリフ。なんとこの女子大生は部長の娘・大原ひろみだった。この後、長い連載の中で娘のひろみは真面目な性格になるが、父大二郎の助平具合はたびたび発揮されることになる。


■早うち両さん!?の巻
絶好の競馬びよりの日曜。ゆっくり家でエロ本でも読みたいという両さんの前に中川が帰ってくる。小笠原村から亀有へ戻ってきたとのこと。聞けば両さんに頼みごとがあるそうな。なんでも若手の警察官が中心となり警視庁コンバット・シューティング・クラブを作ろうと運動しているとか。要は拳銃射撃クラブ。早射ちの腕を競うらしい。両さんにはそこの顧問になって欲しいというお願い。理由は年間発砲件数がダントツでトップ!だから。断然トップ、略してダントツ。そこに交通指導取り締まりの冬本巡査が初登場。こち亀における白バイの巡査と言えば本田巡査が有名だが、初期はこの冬本巡査がその役割を果たす。その後、派出所内で曲うちし、暴走族相手に発砲、大立ち回り。最終的には拳銃を没収され、代わりに水鉄砲を支給されるというオチ。こち亀初期らしい強引かつ勢いのある展開。


■わたしは殺人犯…の巻
この日は夜勤の両さん。パズルで時間をつぶすも昼間にイタズラをしたのら犬がしかえしにやってきて完成間際だったが台無しに。その後、中川が警ら(パトロール)から帰還すると、タクシー運転手がやってきてベロンベロンに酔いつぶれた酔っ払いを引き渡される。酒乱で暴れる酔っ払いに対し発砲して黙らせる中川。酔っぱらいは、自分は殺人を犯したと供述するがそれは真っ赤な嘘。二度も騙された両さんは派出所から酔っぱらいを叩き出す。「まったくあんな野郎酒飲むのは10年早い!コーラでものんでろ!」と怒る両さん。おきていてもやる事ないし…と仮眠することを提案する中川。寝る前に酒でも買ってこいと両さん。それならこれから買いに行こうという中川。こんな夜中にやって店があるかと尋ねる両さん。中川の車で向かった先は日本初の24時間営業スーパーで知られる青山のユアーズ。好みの酒やつまみを物色していたところ、偶然にも強盗をつかまえる両さん。翌日、部長から褒められるが当然ながら真相は話せず、プロのカンと誤魔化す両さんというオチ。コンビニエンスストアが普及する以前の話。日本初の24時間スーパーといった斬新な話題をサラっと絡めてくるストーリー展開はこの頃から健在。秋本先生の新しい物好きな性格が伺える。冒頭の酔っぱらいはオチに絡まず。


感想:レビューというかあらすじだコレ。

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